＜初日ＰＭ＞

風呂屋を出て午後の作戦を練る。

 

厚木チームは午前中好調だったエリアに。オレらは西側も気になるのでそっちに入ることにした。

基本会話がグダグダになりがちでなかなかタイムスケジュールが決まらないんだけど、

トクが

 

「９時にテジャンね！

　１１時には解散で明日に備える感じで！！」

って声を張ったのでようやく決まる。

エントリーポイントに３時半ごろには到着したものの、暑いし眠いしで全然浮かぶ気にならない。５時頃までクルマでグダグダと涼む。

 

「そろそろ行く？」

そんな感じで釣り開始。エントリーポイントをツジテンやコマツさんにも連絡。オレは中途半端な仮眠を繰り返したり暑かったりで胸焼け気味でのスタート。

まだまだ暑いし明るいので沖に出てウィード調査してみたり。風は弱くてやや波がある感じだけど胸焼け野郎にはチトきつい。あまり良さげなウィードは見つからなかったので目につくものを打っていくことに。

なぜかこのエリアは人が少なく貸し切り状態。この日陰を打っていくことにした。ノビーたちは反対側へ。
ここに来るとさっきより波がタプタプしている。吐いたほうがラクになるかな？あれこれルアー替えながらそんなことを考えていた。

ふと手にしたのが痴虫「カイバード」。とりあえずサーっと巻けるしジャークもできるし。コレだな。
こいつを引いてこれるラインを求めて魚礁の角へ。

 

１投目、まずは手前のほうにキャスト。着水してラインスラッグをとってすぐに巻きはじめる。

 

出ない。

しかし、イイ感じで泳いでくる。続投決定。

２投目、今度は奥の魚礁の影にキャスト。１投目と同じくすぐに巻きはじめる。

 

「ボカンッ！」

 

巻きはじめてすぐにスイメンが盛り上がり真横からひったくるようなバイト。

 

「出た出た！」

 

とりあえずゴリ巻き。ロッドにかかるテンションは今朝のそれとはちょっとチガウ。潜られまいとパワー勝負に出ると軽くエラ洗いした時に顔と腹が見えた。

 

「デカイ☆☆☆」

 

エラ洗いのあとの潜りのパワーが凄まじくカヤックが寄せられちゃうのであっちゅう間に手元まで寄ってきた。

が、ここでもう一発カヤックの真下に潜り出す。

 

「ぁぁぁ、、これやばいパターン？」

 

なんとか耐えてテンションを感じながらサカナを浮かせる。
プカッとスイメンからウスラデカイ顔が出てきたので一気にアゴをわしづかみ。

 

「ぜってー離さない」

 

そのまま一気にカヤックに引き揚げた。

 

「やっちまった。デカイ、、、よくわかんないけどデカイ、、、」

 

このときはロクマルとはよくわかんないけど、とにかくデカイしか思い浮かばなかった。

 

「釣ったぞ！デケーぞ！」

 

ふだん大声なんか出すことないのに必死でノビーとヒサシに呼びかけた。カヤックの上は狭いのでサカナのアゴはつかんだまま。

 

「釣ったの？デカイの？

　ちょっと待って、アレ？エレキが、、、」

 

「釣ったぞ！○★※△◇！！！！」

 

すぐに駆けつけてくれた。

 

ノ・ヒ「なにこれ？デケーじゃん！やべーでしょ！！」

マ「ヌルヌルがハンパねーよ！」

 

とりあえずパシャパシャ撮ってもらいカヤックの上じゃ計測できないのでアミに入れて一度水につけて休ませてから計測。

 

ヒサシ「ロク、、イチだな」

ノビー「いってる？！でた！！」

マ「出た？！」

（２人が来てくれた時点からやや放心状態）

 

くたびれた魚体だったのでやさしくリリース。

 

「おめでとう！やったじゃん！！！」

 

がっちり握手。まだなんだか受け入れがたいような、どうしていいかわかんない気分。さっきまで吐きそうだった胸焼けや疲れが、この瞬間から一気に吹き飛んだのは覚えている。

なんていうか、オレが釣ったというよりもオレらの遠征中に「ロクマルが出た」という事実が嬉しかった。いつも愉快な遠征だけど釣果はショボかったからね。都内で飲んだりしていても「次の遠征では誰かロクマル釣れたらいいな」なんて会話が何度あったことか。

 

おっと、まだまだ明るいしこれからでしょ。

ノビーのノットが切れてしまったのでオイラが組むことに。すぐにキャストする気になれなかったので、いつもより気持ち丁寧にノットを組んで渡した。

 

しかし、小１時間たってもあれっきりスイメンが割れることはなかった。

７時頃にツジテン、コマツさん、北野くんが遠くからやってくるのが見えた。おーい！！

ウノさんから紹介された北野くん。お初です！ナイスガイです。ちなみに朝も入っていて２本ぐらい釣ったらしい。

ツジテンもひさびさ。東京ではたまに出張からめて会っている。

コマツさんのカヤックの先端にはGoProが搭載されている。この映像ってオモロイよね。オレもなんか撮りたいなぁ

 

ノビー「このへんどっか釣れるとこないの？」

ツジテン「沖のあの辺がボッコボコですよ」

ノビー「まじで？」

ツジテン「ボッコボコですよ（自信満々）」

 

ノビーとヒサシは次なる大物を狙って沖に向かったのは言うまでもない。

 

で、

 

釣る！

 

暗くなってきたころに風が吹いてきたので撤収。ツジテン、コマツさん、北野くん、お付き合いあざっした！

けっきょく午後はオレとノビーがワンバイ１本ずつ、北野くんが１本、ヒサシはノンバイ。

 

アカシさんも病み上がりのところ合流してくれてテジャンで晩飯。

ジャンクな味付けのものが多くてうまかったけど、なによりこの１杯がうまかったなぁ。

あれほどタイムスケジュールを仕切っていたトクだったけど、厚木チームは橋の向こうだったためかなり遅刻。AMはナカセだけゴジュウ超えてなかったのに釣ったらしいし午後も全員釣れたしで、釣り的にはもうお腹いっぱいムードが漂っている。

 

トク　「ボクら明日の朝は寝てますから。ノー釣りで！」

ナカセ「今夜はロクマル祝勝会でしょ？

　　　　スナック行きましょうよ！」

ノ・ヒ「いかねーよ！！！」

 

５／７人がゴジュウUP釣ってる中、ノビーとヒサシはヨンヨン・ヨンゴーのヨンマルコンビを結成している。よく見ればいつもベロベロの「ノミーさん」がまだ「ノビーさん」のままだ。完全に明日に備えてるね。

 

ということで、１２時前には布団に潜り込んだお行儀の良い大人でした。記憶に残るであろう長い１日だったなぁ。

明日はどんな展開が待っているんだろう？

 

（最終ラウンドに続く）